建築 と 茶の湯 の間

桐浴邦夫(KIRISAKO Kunio)の備忘録 茶室・数寄屋・茶の湯・ヘリテージマネージャーのことなど

待庵の不思議

建築士会の『京都だより』に「待庵と茶室の歴史」というタイトルで、待庵の不思議、について書きました。何が不思議か、というとあれだけ風光明媚な山崎という場所にありながら、極めて閉鎖的な茶室です。茶室とはこういうもんだ、という意見もあるでしょう。しかし10年ほど前にその一部が発見されましたが、向かいの八幡には空中茶室があったと言います。これなどは外を眺めることなく、このような形態にはわざわざしないでしょう。つまり開放的な茶室というものもあるんです。でも待庵はそうではなかった。その謎解きを記したものです。