建築 と 茶の湯 の間

桐浴邦夫(KIRISAKO Kunio)の備忘録 茶室・数寄屋・茶の湯・ヘリテージマネージャーのことなど

2012-01-01から1年間の記事一覧

茶室の計画2

建築士会の勉強会で、前回に続いて、「茶室の計画」の第二回目をお話ししてきました。 象徴としての茶室の各部、床の間や天井あるいは点前座を中心とした空間の上下、そして光と影についての講義です。 皆如庵。この円窓の光の奥に見えるものは・・・ 淡交別…

佳水園

京都市文化観光資源保護財団の見学会、都ホテル佳水園の講師を務めました。 はじめに都ホテルの葵殿にて講義を行い、それから庭園と佳水園の見学を行いました。 数寄屋は自然との関わりの深い建築ですが、近代になって西洋の建築家たちが注目するようになり…

四君子苑と東華菜館の見学会

CLUBTAPの主宰する見学会の講師を務めました。行き先は四君子苑と東華菜館。 まずは京都府立文化芸術会館において、吉田五十八と四君子苑についての簡単な講義を行ってから、四君子苑に参りました。今年だけで二度目の見学となりますが、今回も整備の行き届…

弘道館での講座

弘道館(京都市上京区)の講座で、茶室の見方についての講座を行いました。裏千家住宅を事例に引いて、空間の上下とそれをまぎらかす手法などについて、お話しして参りました。 茶の湯空間のおもしろさの一つは、空間の上下をいかに利用して平等ということを…

茶室の計画

京都府建築士会の伝統建築研究会の主催する茶室勉強会の講師を務めました。 タイトルは「茶室の計画」。 茶室は「美」の観点から語られることが多い建築ですが、一方で「用」すなわち計画的にも興味深い側面を持っている建築です。 茶事のことや八炉、床の間…

数寄屋大工展

竹中大工道具館において数寄屋大工展が開催されています。 今日は、古材文化の会の皆さんと一緒に見学しました。 道具館の大村氏には大変詳しい解説をしていただきました。 感謝申し上げます。

手紙にみる千利休の建築的職能について

建築学会の大会(名古屋大学)にて、「手紙にみる千利休の建築的職能について」を発表しました。 内容は、千利休の手紙を元に、利休が具体的にどのような建築の職能を担っていたのか、ということを明らかにしようとしたものです。 具体的には大工の世話や現…

京都府建築士会伝統建築研究会見学

京都府建築士会で発足した伝統建築研究会の見学会で裏千家住宅を訪れました。 じつは8/20に勉強会として予習を行いました。 そのとき裏千家の概要と主な茶室の見どころをお話ししました。 今回は私にとっても久しぶりの訪問でしたが、毎回あらたな発見があり…

展覧会図録『数寄屋大工』

竹中大工道具館巡回展『数寄屋大工―美を創造する匠―』展覧会図録が出版されました http://www.dougukan.jp/sukiya/index.html 拙稿「数寄屋小史」「近代における数寄屋の展開と大工」が掲載されています。 以前コンフォルト100号で作製した茶の湯のダイアグ…

利休と七哲

淡交社から淡交別冊no.61『利休と七哲』が出版されました。 「好みの茶室」について執筆しています。 もっとも、それぞれの茶人の好みの茶室が現存、あるいはその資料が残っているかというと、残念ながら一部の人物を除いてありません。 そこで本稿において…

大礼記念京都美術館

日本建築協会『建築と社会』2012.6号に小著「大礼記念京都美術館(現・京都市美術館)」が掲載されました。 概要を述べると共に、ディテールに言及しています。細部意匠は日本の伝統建築からのものですが、じつはよく見ると、なかなか興味深いデザインです。…

利休の茶室とその周辺@常陽藝文センター

今日は茨城県水戸市の常陽藝文センターで、「利休の茶室とその周辺」と題してお話ししてきました。 茶室の歴史として、千利休の茶室にいたるまでの経緯を簡単に説明し、利休の代表作、待庵と大坂屋敷三畳大目(台目)について、そして利休の弟子でもある高山…

桜谷文庫

今日は文化財マネージャーの講習で桜谷文庫に行ってきました。 木島桜谷(このしまおうこく)は明治10年(1877)、京都生れの画家。この建物は、さすが画家の桜谷だけあって、斬新な組み立てが随所に見られます。おそらく桜谷自身が大工にデザインを指示して…

孤篷庵・大仙院見学

今日はNHK文化センターの見学会で、孤篷庵と大仙院に行ってきました。 ■孤篷庵忘筌 慶長17年(1612年)、小堀遠州が大徳寺塔頭の龍光院内に江月(こうげつ)宗玩(そうがん)を開祖として建立しました。当初は龍光院内にあり小規模なものであったと思われますが、…

小林一三の茶室見学

今日はClubTAPの見学会で、小林一三の茶室を見てきました。 午前中は大阪本町の愛日会館で近代の茶室についての講義を行いました。 お昼ご飯はOPIUMで美味しいイタリア料理。 午後から池田の逸翁美術館お茶室を見学しました。 古彩庵、大小庵、人我亭、…

廣誠院見学

今日はNHK文化センターの見学会で廣誠院にやってきました。 伊集院兼常の屋敷として明治25年(1892)頃、建てられたものです。 伊集院は薩摩藩出身で、維新以後、実業家として会社社長を歴任し、また鹿鳴館の建築にも携わった人物でした。一方で建築や作庭に…

熊本周遊

3/2から3/6(飛行機が飛ばず1日遅れる)まで熊本を周遊してきました。 3/4に天草下島一周サイクリングに参加することが目的でしたが、前後の日程を利用して自転車で各地を見学しました。 山鹿のまちなみ 山鹿は豊前街道の宿場町として栄えた町で、現在も古い…

「京都の近代数寄屋」

『会報』103号 京都市文化観光資源保護財団の『会報』103号に、拙稿「京都の近代数寄屋」が掲載されました。 廣誠院や白沙村荘などについて、建物と水や自然との関わりという観点から記したものです。

歴史的建造物マネージャーシンポジウム

歴史的建造物マネージャーシンポジウムが行われました。 http://www.kozai.or.jp/ http://www.voluntary.jp/weblog/myblog/381/1951865#1951865 ヘリテージマネージャー8団体の代表によるパネル討論「歴史的マネージャーの社会的地位と活動」の司会を勤めま…